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一弓の人生ゲーミング

なぜ私はこの働き方を選んだのか — ものづくりと明確なフィードバックが好きだと気づいた話

今日、退職日を迎えました。

私はFA(ファクトリーオートメーション)業界で、組込みエンジニアとして6年間働いてきました。工場の自動化装置、いわゆる産業用コントローラの開発です。ソフト寄りの領域を担当し、主にC言語で開発していました。

総評としては、悪い職場ではありませんでした。ただ、自分には合っていませんでした。

辞めてからようやく言語化できたことがあります。自分は「ものづくり」と「明確なフィードバック」が好きなのだ、ということです。


組込みエンジニア時代に感じていた違和感

FA業界での開発は、慎重さが何より重要です。

モーターを制御する装置を作っていたので、たった1つのバグが人命に関わることもあります。だから開発工程は多く、承認フローも複数あり、テストも徹底的に行います。それ自体は正しいことだと思っています。

ただ、6年間働いて感じたのは、「自分の経験が積み上がっている感覚が薄い」ということでした。極端に言えば、スタートアップでの1年にも満たないほどの経験量に感じることもありました。

開発に集中できる時間が少なかったのも大きかったです。トヨタ式のQCサークル活動、承認のための書類仕事、若手ならではの雑務。業務の幅が広すぎて、エンジニアとしての本業に腰を据えて向き合える環境ではありませんでした。

さらに、先輩たちの働き方を見ても、あまり魅力を感じられませんでした。プレイングマネージャーや管理職の先にどんな未来があるのか、自分にはうまく想像できなかったんです。正社員である以上、出向や転勤も基本的には断れない。そうしたことが積み重なって、「このまま続けるのは自分には難しい」と判断しました。


ゲーム実況で気づいたこと

有給消化中は、ポケモンスリープのゲーム実況を毎日投稿しています。

やってみて驚いたのは、フィードバックの明確さです。再生数、チャンネル登録者数、コメント。自分のアウトプットに対する反応が、数字や言葉としてはっきり返ってきます。

組込みエンジニア時代には、こうした感覚をなかなか得られませんでした。自分がある機能を作っても、ユーザーの声が直接届くことはほとんどありません。そもそも、担当した機能がユーザーの手に届く前に、プロジェクト自体が変わってしまうこともありました。自分にとっては、そこにやりがいを見いだすのが難しかったんですよね。

ゲーム実況はその逆です。「長く働いた人が偉い」という、自分には納得しにくい評価軸がありません。自分が作ったものへの反応が、そのまま数字に表れます。少しずつチャンネル登録者が増えたり、編集スキルが身についていったりする感覚があって、その手ごたえが毎日続ける原動力になっています。


AIとWebツール開発

もう一つ取り組み始めたのが、AIを使ったWebツール開発です。

きっかけはシンプルで、「AIがあれば自分にもできるかもしれない」という直感でした。組込みエンジニアとしてソフトウェア開発の経験はありましたが、Web開発は未経験でした。それでもAIと一緒に作ってみると、実際にツールを形にできました。

今は自分が遊んでいるポケモンスリープのサポートツールを3本作っています。新規ユーザーが厳選の優先度を診断できるツール、イベントアイテムの使用タイミングを計画するツール、月次イベントの結果をメモして次回に活かすツールです。どれも「自分が欲しかったもの」を作っています。

これもフィードバックが速いです。コードを書いて、動かして、使ってみた感想を受け取って、直す。そのサイクルが、FA業界での開発とは比べものにならないほど速いです。


「ものづくり×明確なフィードバック」という軸

振り返ってみると、自分が熱中できることには共通点がありました。

組込みエンジニア時代も、ものを作ること自体は好きでした。ただ、フィードバックが遅く、曖昧で、自分の貢献が見えにくかった。ゲーム実況もWebツール開発も、作ったものへの反応がすぐに、しかもはっきりと返ってきます。

「ものづくりが好き」という感覚は昔からあったのに、それを活かせる環境を選べていなかっただけなのかもしれません。

もちろん、これは誰にでも当てはまる話ではないと思っていますし、この先がうまくいく保証もありません。ただ、自分がどういうときに手ごたえを感じるのかを言語化できたことで、次に何をすべきかがかなり見えやすくなりました。


まとめ

6年間の会社員生活を経て、自分が「ものづくり」と「明確なフィードバック」に強く惹かれる人間なのだと気づきました。退職後にゲーム実況とWebツール開発を始めたのは、衝動的に見えて、実はかなり自分の性質に沿った選択だったのだと思います。これからも、作ったものへの反応を受け取りながら試行錯誤を重ね、自分なりのやり方で前に進んでいきます。